穏やかに、自分の内側へと意識を向ける時間が必要だった。
外に向かって動き続けていると、いつの間にか、自分が何を感じているのかがぼやけてくる。やるべきことや、目の前の出来事に反応することに追われて、本来の自分の輪郭が少しずつ曖昧になっていく。
だから、あえて立ち止まる。
静かな時間の中で、自分の内側を覗き込む。
今、何を考えているのか。
何に引っかかっているのか。
何を求めているのか。
無理に答えを出そうとはしない。ただ、浮かんでくるものを、そのまま受け取る。
不思議なもので、そうやって見つめていると、少しずつ整っていく。絡まっていた糸がほどけるように、感情が静かに収まっていく。
大きく何かが変わるわけではない。それでも、ほんの少しだけ、呼吸が深くなる。視界がクリアになる。
外に向かうための力は、こういう時間の中で、静かに蓄えられていくのだと思う。
動き続けることだけが前進ではない。
立ち止まり、内側に触れることもまた、確かな一歩なのだと感じた。
