掴みにいく。自分の力で。

久しぶりに、佐賀城本丸歴史館に登場した。何度も足を運んでいる場所なのに、不思議と少しだけ緊張が混じる。けれど、その感覚は嫌いではない。むしろ、自分がまだこの場所で何かを掴もうとしている証のようにも思える。

「可能性」という言葉は、どこか曖昧で、優しい響きを持っている。けれど実際には、それは待っていれば与えられるものではない。気づいた人間だけが、それに手を伸ばし、掴み取ろうとする。そういう種類のものだと思う。

今日の出演も、決して特別な一日ではない。けれど、こうして人前で演技ができること自体が、過去の自分が積み重ねてきた選択の結果だ。もしどこかで立ち止まっていたら、この景色は見えていなかったかもしれない。

観てくれる人がいるからこそ成り立つ時間。その中で、自分が何を届けられるのかを考える。うまくいったこともあれば、まだ足りないと感じる部分もある。その繰り返しの中でしか、次の可能性は開かれていかないのだと思う。

誰かに用意された道ではなく、自分で選び、自分で進んできたからこそ、今ここに立っている。その実感は、何よりも確かなものだ。

可能性は、遠くにあるものではない。目の前にある小さな選択の中に、いつも紛れている。ただ、それを見逃さずに掴みにいくかどうかは、自分次第だ。

今日を終えて、また一つ思う。まだできることはある。まだ伸ばせる部分もある。そう感じられるうちは、きっと前に進める。

だから、次もまた掴みにいく。自分の力で。

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