涼しい日が少し続いている。梅雨入りのようだ。
ついこの前まで暑さを感じていた気がするのに、ここ数日は少しひんやりとした空気が流れている。空を見上げれば厚い雲が広がり、時折降る雨が季節の移り変わりを知らせてくれる。
春の慌ただしさが落ち着き、新年度の緊張感も少しずつ薄れてくる頃だ。気づけば日々の予定に追われ、立ち止まる余裕を失っていたことに気づかされる。雨の日は、そんな忙しさに少しだけブレーキをかけてくれる。
雨の日は、窓の外を眺めながら本を読んだり、温かい飲み物を飲んだりする時間も増える。晴れの日には見えなかった景色が見えてくることもある。
人生も同じなのかもしれない。いつも前へ前へと進むことばかりが大切なのではなく、ときには足を緩める時期も必要なのだろう。立ち止まることで見えることがある。遠回りに思えた時間が、後になって意味を持つこともある。
自然は季節ごとに姿を変える。桜が散り、新緑が深まり、やがて梅雨が訪れる。そして雨の季節が終われば、本格的な夏がやってくる。
人間もまた同じように、ずっと同じ状態ではいられない。調子の良い時もあれば、思うようにいかない時もある。だからこそ、その時々の自分を受け入れながら歩いていくことが大切なのだと思う。
せっかくなら、この季節ならではの静けさや潤いを楽しみながら過ごしたい。夏の眩しい日差しが戻ってくる前に、雨の音に耳を傾ける時間も悪くない。そんなことを考えながら、今日も窓の外の曇り空を眺めている。
