夜桜の花びらが、風にそっと舞っていた。手のひらに触れる前に消えてしまいそうな儚さ。でもその一瞬に、なぜか救われるような気がした。今年も、こうして咲いてくれた。今年の桜は、去年よりも少し強く見えた。
それは、私自身の心が変わったからかもしれない。
“Do not go where the path may lead, go instead where there is no path and leave a trail.”
―Ralph Waldo Emerson
決まった道ではなく、自分なりの足跡を残す。それは怖さもあるけれど、今の私には必要なことだと感じる。変わりゆくものの中で、変わらずに抱き続けたい想いがある。
それを見失わないように、来年の桜の時期を迎えたいものだ。
春が来るたびに、私は少しずつ変わっていく。その変化を恐れずに、次の季節を迎えよう。