ソフトバンクグループの孫正義氏が、以前からシンギュラリティについて語ってきたことは、知っている人も多いだろう。シンギュラリティとは、AI(人工知能)が人間の知能を超える転換点、または技術的特異点と呼ばれる概念である。ちなみに、レイ・カーツワイル氏は、シンギュラリティが2045年に到達すると予測している。
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そんな中、孫氏は次世代AIについて驚くべき発言をした。彼が次に来ると確信しているのは、いま話題のChatGPTなどを超えた「汎用人工知能(AGI:Artificial General Intelligence)」だという。これは人間と同等か、それ以上の知能を持つAIであり、孫氏は「10年以内にAGIが実現し、世界を根本から一変させる」と断言している。
すでに日常生活に浸透しつつある最先端技術、たとえばChatGPTですら、まだ過渡期に過ぎないと明言している点は非常に興味深い。本命は、あらゆる分野で人間に匹敵する判断や思考を行うAGIにあり、孫氏はそのビジョンを極めて明確に示した。そして特筆すべきは、「10年以内」という具体的なタイムラインをはっきりと示したことである。なぜこれほどまでに断言できるのか、その背景には計り知れない確信と情報があるに違いない。
さらに、AGIが実現すれば、医療、教育、経済、政治など、あらゆる分野で革命が起きると言われている。単に便利になるだけではない。社会の構造そのものが根本から作り直される可能性すらある。環境破壊、少子高齢化、人口減少といった課題を抱える日本にとって、この時代の扉が静かに、しかし確実に開かれ始めたことは、どれほど大きな意味を持つのだろうか。