卒業式。
この言葉を聞くだけで、胸の奥に小さな波が立つ。
会場に流れる少し張りつめた空気。
いつもと違う服装。
どこかよそよそしくて、でも確かに特別な一日だと感じる空間。
私はその場に立ちながら、時間というものの不思議さを思う。
ついこの前まで当たり前に続くと思っていた日常が、静かに幕を閉じようとしている。
名前を呼ばれて返事をする声。
証書を受け取る一瞬の動作。
そのすべてが、ひとつの区切りになっていく。
卒業式とは、別れの儀式であると同時に、
「ありがとう」を伝えるための舞台なのだろう。
涙がこぼれる人もいる。
笑顔で写真を撮り続ける人もいる。
それぞれの形で、この時間を抱きしめようとしている。
終わることは、決して失うことではない。
むしろ、終わりがあるからこそ、
人は次の一歩を踏み出す勇気を持てるのだと思う。
まだちょっとだけ肌寒い春の風がやわらかく頬をなでた。
少しだけ寂しくて、でもどこか清々しい。
今日という日を越えて、
私はまた新しい物語のページをめくっていく。✨
卒業、おめでとう。
そして、ここからが本当の旅の始まりだ。
