今日のタイ文化活動は、古くから伝わる「トゥン」と呼ばれるお守りを作る手芸活動だった。竹の棒とカラフルな糸を使い、繊細な手つきで編み込んでいくうちに、シンプルな素材が不思議と個性豊かな小物へと変わっていった。糸の色をアレンジすることで、どの作品も微妙に異なる表情を持ち、まるで一つ一つが語りかけてくるような温かみを感じた。先日の花飾り作りもそうだったが、手作りには心を通わせる魔法が宿っているようだ。
タイ文化の多面性と深さに魅了され続けている。研修が進むにつれ、目に見えるものだけでなく、その背後にある歴史や人々の想いに触れることができ、この国の文化がさらに身近に感じられるようになった。
活動が終わった後、自分の作った「トゥン」を手に取りながら、ふと、どこか懐かしい感覚が胸を満たした。この研修は、単なる文化体験ではなく、心に響く思い出の一部となっていることに気づいたのだ。
異国の地で見つけたのは、伝統の美しさだけではなく、私自身の新たな一面だった。