わからなさの中にこそ

51歳になって、私は新しい環境に身を投じることになった。
この年齢で「はじめて」を選ぶことは、正直に言えば、少し勇気がいる。

これまで積み上げてきたものがある。
経験も、人とのつながりも、自分なりのやり方もある。
だからこそ、それらを一度横に置いて、知らない場所へ踏み出すというのは、思っている以上にエネルギーが必要だ。

けれど、不思議なことに、不安と同じくらい、「ワクワク」している自分もいる。

新しい環境は、いつだって優しくはない。
勝手が違う。言葉の温度も違う。人との距離感も違う。
これまで当たり前にできていたことが、急にできなくなる。

少し戸惑う。
少し疲れる。
ときには、「なぜ今さら」と自分に問いかける瞬間もあるだろう。

それでも私は思う。
この「わからなさ」の中にこそ、まだ見ぬ自分がいるのだと。

51歳という年齢は、何かを「守る」年齢だと思われがちだ。
安定、継続、維持。
そういった言葉がしっくりくる年代かもしれない。

でも私は、あえてそこから一歩外れることになる。

守るだけではなく、更新する。
続けるだけではなく、変わる。
その選択ができるのは、これまで積み重ねてきた時間があるからこそだ。

若い頃の挑戦は、勢いがあった。
怖さよりも好奇心が勝っていた。

今は違う。
怖さも知っているし、失敗の重さも知っている。

それでもなお、一歩を踏み出す。
それは、勢いではなく「意志」だ。

新しい環境に身を投じるということは、
過去を捨てることではない。

むしろ、これまでのすべてを携えて、
もう一度、自分を試すことだ。

きっとこれから、うまくいかないこともあるだろう。
思うように進まない日もある。

それでもいい。
51歳の挑戦は、結果だけが価値ではない。

「今、動いた」という事実そのものに、意味がある。

人生は、思っているよりも長く、そして短い。

だから私は、思う。
やるなら今だ。

51歳。
まだ遅くない。
むしろ、ここからが面白い。

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