人は、距離に弱い。
目に見えないものに、不安を感じる。
声が聞こえない日が続くと、
心まで遠くなってしまったような気がする。
けれど、本当にそうだろうか。
距離とは、ただの「長さ」だ。
気持ちとは、ただの「深さ」だ。
長さが伸びても、
深さは変わらないことがある。
むしろ、離れている時間があるからこそ、
相手の存在が静かに胸の奥に沈んでいく。
騒がしさのない場所で、
本当に大切なものだけが残っていく。
だから約束する。
どれだけ離れていても、
日々の忙しさに流されても、
思い出すことをやめない。
嬉しいことがあった時、
つい話したくなる相手でいること。
苦しい夜が来た時、
「きっと大丈夫」と心の中で手を伸ばすこと。
距離は、試すことはあっても、
決めることはできない。
本当に決めるのは、
会えない時間に何を信じるかだと思う。
いつかまた同じ場所で笑う日を、
当たり前のように思い描けるなら、
それはもう約束になっている。
形のない約束。
でも、確かに続いていく約束。
どれだけ離れていても、人生の中に置き続けるだけだ。


