多面性を持っているのが当たり前であるのに、どうしても誰かに対して一つの色で決めつけたいということがありそうに思う。自分も社会の中で、求められている色に染まり、それを演じきっているように思う。

役者をやるということは、そういった自分の固定概念から外れることのように思う。自分に合っているタイプの役というのはもちろんある。ただ、それだけではつまらない。どこまで役者の幅を広げられて、できることを増やし、面白い一面を見せることができるのであれば、それこそが役者として本望だ。

お芝居をやるということは、自分の考え方や価値観と向き合い、稽古と公演のプロセスの中で、学びを得ていく活動だと思っている。「演劇=学び」という解釈で志した18歳の頃から、それはブレることはない。

年齢が上がっていく中で、いつまで舞台に立てるかはわからないけれど、誰かに見られる自分であり続ける努力はしていきたいものだ。

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