深い見識を持つ人の言葉は、心にすっと染み込んでくる。そんな人の話には、ただの情報以上のものがある。それは経験からくる知恵であり、視点の豊かさである。教える立場にいる自分も、常にそうありたいと願っている。
教壇に立つということは、知識の伝達者であるだけではない。自らが学び続ける探究者であり、学生にとっての道しるべでもある。知識をアップデートするのは当然のことだが、それだけでは不十分だ。人に届く言葉を紡ぐこと、その言葉がどう響き、どんな影響を与えるかを常に意識しなければならない。そして、授業の方法や伝え方も工夫を重ねていく必要がある。
大切なのは、自分自身も学び続ける姿勢を持ち、教える相手の心に寄り添うことだ。そうすることで初めて、知識は単なる情報ではなく、人生を豊かにする力になる。教壇に立つ自分が誰かにとってその「聞く価値のある人」になれるよう、日々の積み重ねが未来をつくる。学びに終わりはない。だからこそ、教える者もまた、永遠の学び手なのだ。