今夜はTMCのレッスンだった。12月1日の公演に向けて、少しずつ稽古が形を成していく。今回の舞台は多久市からの依頼で、人権フェスタにてミュージカルを披露するというものだ。数年ぶりの新作で、また一から作品を作り上げていくその過程は、新鮮な緊張感と期待感に満ちている。
演技、ダンス、歌――すべてを完璧に仕上げるには、覚えることも多く、しかも今回は26人の出演者がいる大所帯。大人数ならではの調整が難しく、時には欠席が出ることもある。それでも、進捗がゆっくりでも、少しずつでも前進している実感があるからこそ、焦らずに一歩ずつ進んでいる。
今回作詞を手がけたのは4曲。インスピレーションが湧くタイミングは、まるで風のように突然訪れる。いつ現れるかわからない分、その瞬間を捉えることが大切だ。これまで共に何十曲も手がけてきた作曲家、比留間光悦さんが奏でるメロディーに、自分の歌詞が重なり、メンバーがそれを歌うことで、頭の中のイメージが生き生きと立体的に浮かび上がってくる。これほどまでに自分の心に響く経験は他にない。やはり格別だ。
音楽を専門に学んだわけではないが、あらゆるジャンルの音楽を聴き、愛してきた。音楽作成には憧れがあって、2010年からこのミュージカル活動を始め、こうして自分の思い描いた歌が一つ一つ形になることには、改めて感動せずにはいられない。そして、何よりも、比留間さんの存在には心からの感謝を感じている。
いよいよ公演まで残り1ヶ月を切った。ここからがラストスパートだ。これまでのすべてをかけて挑むこの瞬間が、どんな舞台を迎えるのか、期待に胸が高鳴る!