自分では実現できなかったことを、勝手ながら次の世代がバトンを受け取り、自分たちの形で描いてほしいと強く思っている。
結果的には、志半ばで自分は一旦、立ち止まらざるを得ない。それは、たとえ自分で選んだ道であっても、歩むほどに周囲へと波紋を広げ、誰かの時間をも変えてしまうものだからだ。
それでも、託すことは終わりではない。
願いをつなぐという行為は、静かに火を渡すようなものだ。
自分が消えても、その灯が次の誰かの中で燃え続けるのなら、それでいい。
いつの日か、その光がまた新しい志を生み、さらに遠くまで届くことを信じている。
夢はひとりのものではなく、時を越えて生き続けるものだから。
