自分なりの花を

桜が咲き誇っているが、あいにくの雨。やわらかな花びらは、空から落ちてくる雨粒と交わりながら、静かに地面や川へと舞い降りていく。どこか儚く、それでいて確かに季節が動いていることを感じさせる光景だった。

桜と雨が降りそそぐ中、私は新天地での年度はじめを迎えた。見慣れない街の空気、まだ自分のものになっていない景色。そのすべてが少しだけ距離を感じさせながらも、不思議と心の奥に新しい灯をともしてくる。

この年齢になって、また新たな道を歩み始めるとは思わなかった。人生はおもしろい。思い通りにはいかないことばかりだが、その予想外の連続が、思いもよらない景色へと連れていってくれる。そして気がつけば、また新しい場所で、こうして立っている。

ひたすらチャレンジなのだと思う。大きな一歩でなくてもいい。小さくても、確かに前へ進むこと。その積み重ねが、やがて自分だけの道になっていくのだろう。

雨はやがて止み、空は少しずつ明るさを取り戻していく。濡れた桜は、どこか一層色濃く、静かな強さをたたえてい区のだろう。

私もまた、この場所で、自分なりの花を咲かせていけたらと思う。

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