ピンクムーン

いつものルーティンに加えて、満月の日にはもうひとつの静かな習慣がある。だから、思いのほか忙しくなる。けれど、その忙しさはどこか心地よく、むしろ一日の終わりを丁寧に整えてくれる時間でもある。

特にこのピンクムーンの夜には、いくつか意味を持ったおまじないのようなことを行った。

まずは、毎回の満月のルーティンから始める。財布の中身をすべて取り出し、ひとつひとつ整えながら、静かにきれいにしていく。そして、満月に向かってそっと振る。そのときには、これまで巡ってきたものへの感謝の気持ちを、言葉にする。さらにノートを開き、願いごととともに、感謝を書き留めていく。書くことで、思いが少しずつ形になっていくのがわかる。

そして今回は、ピンクムーンにちなんだことを二つ取り入れてみた。

ひとつは、土に触れること。大地に直接手を当てるようにして、その感触を確かめる。ピンクムーンは、ネイティブアメリカンの人々によって名付けられ、冬の眠りから目覚めたばかりの大地のエネルギーと重なるとされているらしい。だからこそ、その大地とつながる、いわゆるグラウンディングが大切にされる。かすかなぬくもりを感じた気がした。

もうひとつは、靴の浄化。いつも履いている靴の泥を、丁寧に払い落としていく。何気ない作業だけれど、不思議と整っていく感覚がある。きれいになった靴に足を入れた瞬間、自然と背筋が伸びるであろう。そして、少しだけ前を向きたくなると思う。その感覚が、ピンクムーンの持つ引き寄せの力と重なり、まだ見ぬ新しい未来へと自分を導いてくれる。そんな気がした。

ひと通り終えたあと、静かに夜空を見上げる。綺麗なピンクムーンが、ただそこにあるだけだ。それでも、不思議とこちらの内側は少し軽くなっている。

これらの時間を過ごしたことで、心の中にたまっていた余分なものが、すっと抜けていったような感覚があった。派手な変化があるわけではない。でも、確かに自分の内側が整っていく。

こういう小さな積み重ねが、日々の流れをほんの少しだけ良い方向へと導いてくれるのかもしれない。

また次の満月の夜も、同じように静かに、自分と向き合う時間を持てたらいいと思う。

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