詩子の声

今夜はTMCのレッスンがあり、みんなで新作ミュージカル「詩子の声」の読み合わせをした。この作品は12月の人権フェスタで披露する予定で、私にとっては久しぶりの脚本と作詞を担当する大作だ。キャスト発表の瞬間は、何度経験しても胸が高鳴る。誰もが自分の理想の役を手にするわけではないかもしれないが、それぞれが抱く期待や不安を胸に、新しい一歩を踏み出した。

これから曲が完成し、音楽が舞台に命を吹き込む瞬間が待ち遠しい。音の響き、感情の揺れ、それらが一つに融合し、物語が形を帯びていく。その過程がどれほど美しく、そして挑戦的であるか、改めて感じている。

しかし、このプロセスを成功に導くのは演出家の力だ。演出家はこの船の舵取りであり、ゴールである公演へと導く。不安や迷いが道を塞ぐこともあるだろうが、それらを乗り越えるのは私たち自身だ。作品の出来栄えだけではなく、その創作の道のりも大切にしたい。この全てが、私の手にかかっていると感じる。だからこそ、覚悟を決めて挑まなければならない。

最近、プロフェッショナルが創り上げた素晴らしい舞台作品に触れる機会があった。それらは私に大きなインスピレーションを与え、情熱をさらに燃え上がらせる。すごい舞台に感動するたびに、自分もあのように、心を揺さぶる作品を作りたいという強い想いが込み上げてくる。キャスト一人ひとりの想いを形にし、観客の心を震わせる舞台を作り上げる。

それが私の使命であり、今の目標だ。

そして、レッスン後は、明日、12周年記念公演を迎える幕末・維新佐賀の八賢人おもてなし隊の歴史寸劇の稽古をし、1日が終わっていった。

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