幕末・維新佐賀の八賢人おもてなし隊の12周年記念公演を無事に終えた。12年、干支が一回りする間、この活動を続けることができたのは奇跡のようなことだ。思えば、最初はただ「この街を演劇が息づく場所にしたい」という一心で走り始めた。それがこうして、毎週、誰でも気軽に演劇を楽しめる場を作り上げた。仲間たちの情熱、見に来てくださるお客様の温かい拍手、そして応援してくださるすべての方々の存在があってこそ実現したものだ。
今日も舞台の上でたくさん笑った。笑い合った。笑いの中にある幸せを噛みしめた。あの瞬間、舞台と客席がひとつになった感覚は何度体験しても心が震える。
楽しかった。それは、ただの「楽しさ」ではなく、心の奥底から湧き上がる充実感、満たされる感覚。何かが形になり、人々に届いたという実感。
12年の歳月が過ぎ去っても、ありがたい気持ちは変わらない。むしろ年々深まっていく。人々の笑顔に囲まれ、共に笑い、共に感動すること。それこそが、演劇という形を通じて伝えたかったものかもしれない。
この12年の先にある未来はまだ見えない。けれど、この瞬間、再び立ち上がる力がわいてくる。この街で、演劇の灯を絶やさぬように。これからも走り続けていく。新しいステージが待っているはずだから。
そして、また次の幕が開くとき、きっと笑顔で舞台に立ち、客席に広がる光を感じるだろう。
ただ一つ、感謝の気持ちを胸に秘めて。