新生リンキン・パークへの想い

ご存知の方もいるかもしれないが、僕は90年代をアメリカで過ごしてきた。あの頃から僕の心を強く惹きつけたのは、やっぱりロックバンドだった。ロックと言っても、そのジャンルは多岐に渡る。僕が特に夢中になったのは、ラップ・ロックだ。メタルと融合したミクスチャー・ロックとも呼ばれるし、時にはオルタナティブという大枠のカテゴリーにも入ることもある。このジャンルに僕は完全に魅了された。

そんな90年代にシーンに現れ、今でも多くのファンの心に刻まれているバンド「リンキン・パーク」。最近、彼らが再結成を果たしたというニュースを聞いて、胸が高鳴った。ただ、それと同時に、彼らのボーカルだったチェスター・ベニントンの悲しい出来事が頭をよぎった。2017年に彼が自ら命を絶ったという報せは、ファンにとっても衝撃で、その後のリンキン・パークはどうなるのか、多くの人が胸を痛めていた。

しかし、7年という月日を経て、彼らは新しい形で歩み始めた。新たなボーカルにはエミリー・アームストロングを迎え、彼らは再び音楽の世界に舞い戻ったのだ。新曲のミュージックビデオを発表し、LAでのライブも開催。女性ボーカリストとしてのエミリーの初舞台となったそのライブは、多くのファンの注目を集めた。

正直、最初は戸惑いがあった。僕も含めて、元ボーカルが男性であったことが強く印象に残っていたからだ。しかし、ライブ映像を見ていると、そんな迷いは一気に吹き飛んだ。彼女は名曲「Numb」や「In the End」を堂々と歌い上げ、まるで新たな風を吹き込むように、ステージを圧倒していた。そして、バラード「My December」で見せた美しいハーモニーに心を奪われ、思わず涙がこぼれてしまった。ダブル・ボーカルでラップを担当するマイク・シノダも幸せそうに歌っていた。

世界中から寄せられる反響は、彼女のパフォーマンスがいかに力強く、そして感動的だったかを物語っている。エミリーは、チェスターの影を追うのではなく、彼の遺した音楽を大切に抱えながら、新しい息吹を吹き込んでいることに気づかされた。彼女の歌声には、チェスターへの深いリスペクトが感じられたし、何よりもその堂々たる姿勢がとにかくかっこいい。

リンキン・パークのサウンドは今も健在で、その音の力強さには、やっぱり心が揺さぶられる。新しい曲にも大いに期待している。過去の栄光だけでなく、未来へと歩み続ける彼らの姿を見て、僕もまた、彼らと共に歩いていきたいと思った。

ライブ行きたい!

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