だんだんと年末の気配が色濃く感じられるようになってきた。この間、今年最後の演劇の本番を終え、私にとっての「演劇納め」となった。まだ一年を振り返るには少し早いかもしれないが、ふとこの一年を思い返すと、いくつもの舞台に立つ機会をいただいたことに気づく。
特に秋から冬にかけての本番ラッシュは例年以上に慌ただしく、気づけば「今年が一番忙しい」と口癖のように繰り返していた。それでも、多くのお客様に演劇を見える機会をいただき、その笑顔や拍手が私の背中を押してくれる。今年もそんな瞬間を何度も体験できたことに、感謝の念が絶えない。
舞台の上で役を生きるたびに、お客様一人ひとりの心にどんな思いが届いているのだろうと考える。時には笑いを、時には涙を誘いながら、劇場という空間で分かち合う感情の温かさを実感するたびに、この活動の素晴らしさを再確認する。
来年もまた、この舞台の灯を絶やさぬよう努力を重ねていきたい。そんな決意を胸に抱きつつ、今年の残りの日々を過ごそう。