ふと立ち止まって、振り返ってみる。
ほんの少しだけど、確かに前よりも高く、遠くを見渡せている気がする。
昨日までは見えなかった景色が、今日は少しだけ見える。
今まで見ていたものの中に、新しい発見があったり、
かつては漠然としていたことに、今では自分なりの答えを出せるようになったり――
そんな小さな変化を、自分の中に見つけるたび、確かに進んでいるのだと思う。
もちろん、まだ結果は出ていない。
それでも、「たぶん、近づいている」――
そんな手応えのようなものが、心の奥でかすかに灯っている。
経験を積むことの意味が、やっと分かってきた。
失敗しても、戸惑っても、その一つ一つが学びになっている。
前よりも、もっと深く知りたいと思うようになった。
もっと強くなりたい、そんな欲が芽を出し始めた。
だから、諦めない。
どんなに時間がかかっても、
立ち止まることがあっても、
歩みをやめない限り、前には進める。
そしてきっと、ある日気づくのだろう。
「これまでの全部が、ちゃんと意味を持っていたんだ」と。
そのとき私は、もう少し自信を持って、
胸を張って、前を向いて歩いているだろう。
そう信じて、今日も一歩を踏み出す。