目には見えないけれど、たしかに何かが動いている。
水面下でゆっくりと流れている大きな潮のように。
そんなエネルギーの動きを感じるときがある。
それは、派手な変化ではない。
劇的な出来事も、誰かに言いたくなるようなニュースもない。
でも、心のどこか深いところで「もう戻れない」と思う瞬間がある。
それは同時に、「もう進むしかない」と知る感覚でもある。
確信というのは、言葉にするより先に訪れる。
それは理屈より先に、「感じてしまう」ものだ。
不安が完全に消えるわけではない。
むしろ、不安や迷いがあるからこそ、そのエネルギーの方向性に意味を見出せるのかもしれない。
誰かに説明できなくてもいい。
まだ形になっていなくてもいい。
大切なのは、自分の中で静かに「うん」とうなずけるかどうかだ。
あとは、そのうなずきを信じて、丁寧に、毎日を進めていくだけ。
それは、春が来ることを知っている木々のように。
まだ蕾でも、太陽の方へ静かに伸びていくような確かさ。
いま、そんなエネルギーに包まれている気がしてならない。