毎日、少しだけ筋トレをしている。
ほんの数分、家の中でできることを続けているだけだが、それでもやらないよりはいいと思っている。
今夜は久しぶりのサッカー部の練習だった。秋の風が少し冷たくなってきた夕方、運動場でボールを蹴っていた。ほんの少し足を動かしただけで、すぐに息が上がる。けれどその呼吸の荒ささえも、久しぶりに「生きている感じ」がした。
足の筋肉が、ちゃんと働いている。
地面を蹴ったときの反発が、体の奥まで伝わってくる。
ボールが転がる先を追いかけて、何度か蹴っているうちに、身体がだんだん軽くなっていった。汗がにじみ、頬にあたる風が心地よい。
やっぱり有酸素運動って大事なんだなと思った。
筋トレで鍛えられるのは力だけど、こうして動くことで蘇るのは「流れ」だ。
呼吸も、血の巡りも、心のリズムも。
それはどれも、机の上や家の中では取り戻せないものだ。
草の匂いを感じながら、外の空気の中に身を置くと、世界の広さを感じる。
それだけで、体の中の何かが少しずつほどけていく。
たった数分でも、体を動かすことで心の奥のざらつきが消えていくのではないだろうか。
そんな小さな時間を積み重ねながら、
季節の移ろいを感じる余裕を取り戻したいものだ。
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いよいよ今週末!!!
舞台「シン・ハリマオ」は、10月11日(土)と12日(日)の両日14時から、さざんぴあ博多の多目的ホールで上演される。会場は西鉄雑餉隈駅から徒歩2分、JR南福岡駅からも徒歩圏内というアクセスの良さを誇り、客席から舞台が間近に感じられる親密な空間である。
この舞台で描かれるのは、マレー半島を舞台に「義賊」として語り継がれた男、谷豊――後に“ハリマオ”と呼ばれた人物の人生である。1911年、福岡の理髪店の家に生まれた谷豊は、幼くして家族とともにマレーへ渡り、やがて妹の悲劇をきっかけに義賊としての道を歩み出す。弱き人々を救い、権力に立ち向かうその姿は民衆に希望を与えたが、時代は彼に苛酷な運命を強いた。
やがて日本軍の諜報機関に協力し、植民地支配や民族の対立の渦中で翻弄される彼の人生は、信念と裏切り、忠義と悲哀の狭間で揺れ動いていく。30代という若さでマラリアや栄養失調に命を奪われた後、人々は彼を「大東亜の英雄」と呼び、その名を伝説として語り継いだ。
観客の皆さまには、この二日間だけ体験できる特別な物語を、どうか一緒に見届けていただきたい。10月11日と12日、午後2時、さざんぴあ博多にて、皆さまのご来場を心よりお待ちしております。

