太陽の光を久しぶりに感じた。晴れていないと世の中は美しくないというわけではないが、明るい青い空には心を奪われるものがある。梅雨明け前で気温もそこまで高くなく、窓越しにそよぐ風が様々な音を運んできたのを楽しみにしている自分がいた。なんとも平和なんだろう、いや平和ボケしてるんだろうと自分にツッコミをいれたいくらいだった。
だが、どんよりした雲は遠くの方にちゃんと控えていた。今年の梅雨はどうやら手強いようだ。50年に一度レベルの豪雨を各地でもたらしながら日本列島を駆け抜けていった経緯がある。災害を受け困っている人たちのことを思うと胸が痛む。少しばかりでもできることをやろうと思い立ち、銀行に走り募金をした。しかし、支援とは何なのだろうかとしばし考えてみる。スーパーボランティアの方がテレビに映っていたことを思い出した。自分にはできない。
今夜も深夜に車を走らせて帰宅する。やけに飛ばしていた大型トラックが気になった。当然のように眠い。幾度となく、この時間にコーヒーを口にしていることに改めて気く。そういえば、朝も片手に持っているのボトルいっぱいのコーヒーであるし、研究室でもコーヒーを入れる。1日中飲み続けても身体は壊していないから、きっと大丈夫なのだと自分に言いきかせる。コーヒー中毒をもはや治そうなど思う気はさらさらない。
忙しさの中に暇があったりとか。休みたいけど、休みたくないとか。休んでいると思われたくないとか。と、まあ…自分の中は矛盾ばかりだ。それでも自分を認めてなんとか生きている。聖人にはなれない。なりたいわけでもないかもしれない。矛盾があるから人間らしくて面白いのかもしれない。おそらく世の中も矛盾だらけだから良いではないか、とそんなことを思う自分がいた。
矛盾していようがなんだろうが、今日葉を摘んでも、明日には新しい葉が出ると言われる「明日葉」のように逞しく生きるのが人なのだろう。