「悪は存在しない」の上映が始まったので、映画館で見てきた。やはり映画館へ足を運ぶのは良い。なんというか没頭できる空間で、あまり他のことが頭に浮かんでこない。家で映画を見ていると、そうはいかない。
同監督の作品「ドライブ・マイ・カー」がかなり良かったので、期待して臨んだのだが、正直ちょっと物足りない気がした。まずはスローペースでロングショットをふんだんに使う世界観に慣れるのに時間がかかった。物語の進むテンポが自分が普段慣れているものと全く違っていた。それはそれで興味深い体験となった。だんだんと怖い展開になっていき、ハラハラするのだが、物語がスローペースだった分、あまり伏線などがないシンプルなストーリーだった。終わりの怖さというものももちろんあったが、「悪」は存在している気がしてしまった。これは作者がどっちとでも捉えて欲しかったという意図があったと思う。しかし、余韻を残すのと、疑問を抱えたままで終わるのと、その塩梅が微妙だったように思われる。答えを出さない映画は、私好みではそもそもあるのだが、おもしろかったのだが、そこそこと言ったところだ。
映画にどハマりしている最近だ。次に気になっているのは「わたくしどもは。」だな。
_______
6月7日〜9日は「猫を飼う」公演で私が演じるのはダメンズだ。「悪党」はちょっと大人な作品となっている。ご予約受付中!