共生の理念

みなさん、

こんばんは。今日は暑くなりましたね。初夏を思わせる天気で、もう夏が目の前にやってきていることを感じさせます。今夜はこと座流星群が見られるはずですが、九州の方は曇り空で残念ながら見ることができそうにありません。夜更かししないで寝なさいということでしょう。下手したら、流星見たさに夜明けまで起きている可能性もありますからね。明日も早いのでそんなことはしませんが…。

大学の講義で、私がおそらく全ての授業において伝えようとしていることが「共生の理念」ではないかということを、ふと思いました。私は英語、演劇、コミュニケーション、身体表現など様々な内容を教えます。教えるというとちょっと私としては感覚が違っていて、いかにファシリテーターとなり、生徒たちに考えさせる機会を作るかということに重きを置くのですが、その根底にあるものは、「誰とでも一緒に何かをできるようになる」ということです。私の授業の中では、グループ活動やディスカッションをすることが多くあります。その際に、毎回グループを変えて、固定ではない人と活動するように促します。時には、組み合わせによって、活動が活発にならないこともあります。コミュニケーションをとることさえ難しいグループも出てきます。それはそれで学びのチャンスだと私は思っています。

なぜ、この人とはうまくいかないのか。どうすれば良いのか、良かったのだろうか。

学生によく私がいうのは、社会に出たら、自分が仕事をする相手を選べないということです。どんな人とであろうと、良い方向に進めることができるようになんとかやるしかないのです。この人と一緒に仕事をしたいと思わせることができたら、物事はスムーズにいくことでしょう。それは人のことだからコントロールはできないことですが、自分がどう接するか、どのような声かけをするか、気遣いをするかによって、相手の自分に対する態度は変わっていくのではないでしょうか。就職活動が始まったらでは遅いと私は思っています。今、この瞬間から、授業の中のディスカッションという活動でさえも、それを訓練するチャンスであり、そこを生かしていけば、授業だけではなくキャンパス生活全般に役立つことになると信じています。

私が現在、勤務する佐賀女子短期大学には、このような言葉が全教室に掲示されています。

「何人からも何ものからも何かを学びとることができる」

たまたま縁があってお世話になることになったのですが、教室で初めてこの言葉を見た時にびっくりしました。私が教育的に信じてること、まさにそのものが、そこにあったからです。導かれている運命とさえも感じました。この理念にあることは、どれだけ他者に対して興味を持てるかだと思います。何事であろうと自分にとってプラスになることが必ずあると思い、興味を示して、接すれば、必ずやいいことが自分にかえってくるはずです。

グローバル化がますます進む中で、違った価値観が共存する世の中になっていく中で、いかに我々は他者と共生できるかということが試されていくのではないでしょうか。私はお芝居をやっている時もそうであるし、大学の講義でも、ワークショップでも、他者と時間をせっかく共有しているのであるから、お互いにとってベストなものにしたいです。一期一会でも、短い時間であってもそうです。

その瞬間に真剣勝負をしたいのです。

今日も打ち合わせがあり、話しているうちに可能性に気づくことができました。人と出会い、何かを考えることで、道が切り開かれていきます。アイデアを出し合い、議論をすることにより、導きだせるものなのでしょう。

さあ、明日もどんな学びをお互いに共有できる日になりますかね。

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