ロックの日

今日は6月9日、ロックの日。せっかくだから、アメリカのコメディ映画「スクール・オブ・ロック」を見た。かなり昔に見た記憶がある。

物語にリアリティがないと言えば、確かにそうかもしれない。でも、そのちょっとしたくだらなさが、逆に心地よかったりする。型にはまらない不器用な登場人物たちが、音楽に夢中になって突っ走る姿。笑ってしまいながら、どこか胸が熱くなる。物語の中で、彼らは次第に自分の中に眠っていた“ロックの精神”に気づいていく。

自分の中にも、それが確かにあった。うまく言葉にできない反抗心。なんとなくこのままじゃ嫌だ、もっと自分を表現したい、という気持ち。誰かの期待に応えるためじゃなくて、「私」のままでいたい、そう思っていた。

そういえば――物心ついた頃から、いつもロックがあった。初めてCDを買ったのは中学生の時。何度も聴いて、覚えた歌詞を口ずさんでいた。初めてライブに行ったのも、中学生の時。あのときの胸の高鳴り。響く音の振動が、骨にまで伝わってきた。

「ロック」とは何か。それは音楽のジャンルではなくて――きっと“自分を信じる力”だ。人に笑われても、バカにされても、それでも「これが私だ」と言えること。

あれから時間が経って、いつの間にか大人になった。でも今日はちょっとだけ、中学生の自分に会えた気がした。

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